●情報
上海で携帯メールと言えばSMS(ショートメッセージ)です。ご存知のように携帯番号のみで送受信できる文字メールです。それゆえ番号リストから無作為に振り込め詐欺メールを送る事例がたくさんあります。
日本人で被害にあってSTCCに来た相談の中から代表例をいくつか掲載します。
1、銀行口座が書かれているメール
日本語訳「お父さんが入院しました。お金貸してください。●●銀行**************** ▲▲▲(名前)」「久しぶりです。財布を落としてしまいました。家に帰るお金を貸してください。●●銀行**************** ▲▲▲(名前)」「●●銀行**************** ▲▲▲(名前)」(口座のみ)
などです。中国には同姓同名がたくさん居ます。被害者のほとんどが、表記されていた名前を知っていてお金を振り込んでしまった方が多いようです。このようなメールが来て名前に心当たりがある場合でも、無視が一番です。
また覚えがある名前で本人確認する場合でも、送られて来たメールの番号には返信しないでください。
返信すると、番号が有効である事を相手に伝える結果になり、その後迷惑メールが増えます。
2、消費者金融
日本語訳「小額融資します。無担保、低金利。ご用命は***-********(電話番号)まで」
正直に言います。お金は貸してくれません。手口を紹介します。
電話をすると
「お金かしますよ。10万元で利息が3000元です。返済は1年以内でお願いします」
と言われます。
了承すると「じゃあ利息を先に払ってください。口座は●●になります。利息の入金が確認取れたら貴方の口座に10万元入金します」
当然利息を入金しても10万元は振り込まれません。
3、SIMカードコピーで電話盗聴
日本語訳「携帯番号のみでSIMカードコピーできます。コピーしたSIMカードを使えばその人の電話の盗聴ができます。浮気防止にどうぞ」
連絡をとると
「SIMコピー1番号1500元。コピーしたSIMを渡す際に配送人に代金を払ってください」
了承しコピーしたい番号を伝えると
「では3日後の●時に●●まで来てください。そこで取引します」と言われます。
取引当日、約束の時間に、約束の場所に行くと電話が掛かってきます。
「コピーできましたが、配送人が遅れています。先に代金を●●銀行に入金しておいてください」
代金を入金すると
「すみません。今日はいけません。明日もう一度来てください。コピーできた証拠に指定番号で貴方の携帯に電話しますが、出ないでください。出ると警察に見つかる場合があります」
しばらくすると確かに電話が掛かってきます。
「調査の結果わかったのですが、番号の初秋者に業者が電話をし「●●さんが行方不明で大変な事になっている。貴方からも電話してみてくれ」と伝えていたようです」
翌日、業者から電話があり
「昨日、確認のために貴方に電話した際、問題が発生して、その時使った携帯電話機からSIMを抜いて、別の携帯にSIMを入れて使うと足が着く可能性があることがわかった。だからこの端末に入れた状態で購入して欲しい。端末代として5000元入金してください」
入金すると
「この携帯を使うのにVIP会員になる必要があります。回避として2万元入金してください。入金しないとコピーした番号の持ち主にコピーした事を話します」
と脅迫のような連絡が来ます。
入金を断ると、嫌がらせメールや本当にコピーした番号の所有者に「弁償しろ!」などの脅迫が続きます。
過去STCC提携企業が対応した業者は香港系のヤクザが関わっておりました。
このように振り込め詐欺でもただの振り込め詐欺だけでなく脅迫や嫌がらせに発展するケースが多いのが特徴です。
十分気をつけてください。