●情報
中国に滞在されたり、出張、旅行で中国に来ている多くの邦人におかれましては海外傷病保険等に加入している場合が多く、通常中国内で邦人が死亡した場合は保険会社が全て手続きしてくれます。
しかし、最近は中国で起業されたり、中国現地で就業する方も増え、保険に加入されていない方も増えています。また、駐在者の高齢化、自殺者の増加等もあり、邦人死亡時の手続きに関して問い合わせがありますので、こちらでご紹介いたします。
邦人死亡時、帰国の方法等によって手続きが異なります。
A:中国で荼毘に付し帰国。死亡届を日本の役所に提出
B:ご遺体で帰国。死亡届を日本の役所に提出
C:中国で荼毘に付し中国で埋葬。死亡届を領事館に提出(主に中国で結婚し、配偶者が中国人の場合に多い)
邦人死亡時、ABCに共通する最初の手続きがあります。
病気、事故、事件に問わず、邦人が死亡した場合は友人、知人、配偶者問わず必ず管轄の領事館に報告してください。
ただし諸手続きは親族のみとなりますので、必ず親族にも連絡をしてください。また親族が中国に来られなかったり、身内が不明の場合は領事館の方で親族を探し、領事館の書式で委任状をもらうことで、第三者が手続きを行うことができます。
領事館への連絡が終わりましたら以下の手続きとなります。
Aの場合
1、中国の病院(医師)の死亡診断書を受け取る
2、死亡診断書の日本語訳文の公証を公証処にて取る
3、死亡診断書を持って各省市の出入局管理局(本局)にて外国人死亡証明をもらう。
4、死亡診断書、死亡証明書、を持って葬儀、火葬を行う
5、火葬後、遺体火化証明書をもらう。
6、領事館にて「遺骨証明証」をもらい、死亡者のパスポートの失効手続きを行う。
7、帰国(遺骨箱は機内持ち込み可)
8、帰国後、公証を取った死亡診断書で、役所に手死亡届を出す。
注意事項:死亡診断書の訳文の公証を取る前に出入境管理局に出すと死亡診断書の原本を回収されてしまう場合があります。そうなりますと日本で死亡届が出せなくなりますので、順番を間違えないように気をつけてください。
Bの場合
1、中国の病院(医師)の死亡診断書を受け取る
2、死亡診断書の日本語訳文の公証を公証処にて取る
3、死亡診断書を持って各省市の出入局管理局(本局)にて外国人死亡証明をもらう。
4、航空会社等と搬送日時を決める(地域によっては葬儀場(火葬場)がやってくれる場合もあります)
5、防腐処理を行い、遺体防腐証明書をもらう。(葬儀場(火葬場)で手配)
6、出入境検験検疫機関にて「遺体出境許可証」をもらう
7、領事館にて「遺体証明証」をもらい、死亡者のパスポートの失効手続きを行う。
8、ご遺体の帰国(「死亡証明書」「遺体防腐証明書」「遺体出境許可証」「パスポートのコピー」が必要)
9、帰国後、公証を取った死亡診断書で、役所に手死亡届を出す。
注意事項:死亡診断書の訳文の公証を取る前に出入境管理局に出すと死亡診断書の原本を回収されてしまう場合があります。そうなりますと日本で死亡届が出せなくなりますので、順番を間違えないように気をつけてください。
Cの場合
1、中国の病院(医師)の死亡診断書を受け取る
2、死亡診断書を元に領事館にて死亡届を出す
3、死亡診断書を持って各省市の出入局管理局(本局)にて外国人死亡証明をもらう。
4、死亡診断書、死亡証明書、を持って葬儀、火葬を行う
5、火葬後、遺体火化証明書をもらう。
6、領事館にてパスポートの執行手続きを行う
7、埋葬
事件や事故の場合は公安局の検視が入ります。事件性がある場合は司法解剖を行う場合があります。
事件や事故の場合は公安局にて「死亡証明書」がもらえます。
地域や状況によっては死亡後数日間帰国できない場合もあります。また手続きに順番を間違えますと、各種証明書の関係で再発行等の手間が発生する場合もあります。
親族、知人がお亡くなりになった場合は必ず現地管轄の領事館に確認するよう心掛けてください。
また配偶者が中国人の場合、日本での手続きがわからない場合があります。配偶者が中国人の場合は事前に伝えておくことも必要だと思います。