滴滴出行でまたも強姦殺人。4年で50件の事件を起こした滴滴利用時の注意点

●情報

 

生活の中でいまや必需品となっている滴滴出行。Wechat内にもあり、利用している日本人も多いと思います。しかし便利な滴滴ですが、便利な反面、システムの脆弱性もあり、危険なツールの一つとなりつつあります。

 

現状、滴滴出行利用者の凶悪事件被害は4年間で50件に達し、殺人2件、強姦19件、強制わいせつ9件、金銭等行政処罰案件5件、未起訴の強姦強制わいせつ15件となっており、50人の運転手によって53名の女性が被害に遭っております。

 

事件発生の時間帯としては

0:00から6:00が16件

6:00から12:00が8件

12:00から18:00が12件

18:00から24:00が12件

と、夜間が多いですが、24時間いつでも遭遇する可能性があると考えてもおかしくありません。

 

地域別では

北京・江蘇省がそれぞれ6件

広東省が5件

浙江省が4件

四川省・重慶・福建省、湖南省がそれぞれ3件

江西省・山東省・陝西省がそれぞれ2件

広西省・河北省・黒竜江省・内モンゴル自治区・湖北省・上海・天津・海南省・雲南省・河南省・遼寧省がそれぞれ1件

となっております。

 

犯行を行った運転手の年齢は最年少が22歳。最高齢で40歳と比較的若い運転手によって犯行が行われました。

被害女性の年齢は最年少で16歳。最高齢でも33歳となっており、若い女性に被害が集中しております。

 

現状、いつ被害に遭ってもおかしくない状況であっても、滴滴出行は特定のサービスを8月27日0時より停止したものの、その他のサービスは今までと変わらず運営されており、システムの改善の兆候すらありません。

また運転手の登録においても、証書類の提出を義務付けていますが、証書の提出前にすでに業務が可能となっており、ネット上では滴滴出行提出用の偽の証書類が売られているのが現状です。

 

本来なら利用したくない物なのですが、やはり便利な面もあり、日常生活の中で必要なものになってしまっています。

利用せざる負えない場面も多々あるでしょう。

 

そこで、滴滴出行を安全に利用するために、まずは利用者が「自分は大丈夫」と考えるのではなく、被害に遭わないための知識と対策をしっかり身に着けることが大切です。

 

滴滴のメニューには「営業タクシー」「空港送迎」「白タク」など場面に合った色々なサービスが選択できます。

被害の多くが白タクで、8月27日の0時よりサービスが停止しました。

日本人の皆様は基本的には「出租車(営業タクシー)」のみを利用するようにしましょう。

空港での利用は多少並んでも空港施設のタクシー乗り場からタクシーに乗るようにしましょう。

よく「タクシーあるよ」と声かけてくる人もいますが、これらは白タクやタクシーのように塗装し偽のメーターを搭載した偽タクシーがほとんどです。絶対に利用しないようにしましょう。

 

次に滴滴で営業タクシーを呼んだ場合でも注意は必要です。

必ず滴滴に表示されているタクシー会社名と車両ナンバーを実際に来たタクシーと必ず照らし合わせましょう。表示と実際の車が違う場合は絶対に乗ってはいけません。

たまに運転手が「予約の車両が来れないから代わりに来た」と言ってくる場合があります。

本当なのかもしれないが、やはり安全を第一に考え、キャンセルしましょう。

このような偽タクシーや運転手はキャンセルすると怒りだしたり、違約金を請求してくる場合もありますが、決して相手にせず、滴滴のアプリ上でキャンセルし、しつこいようなら110番通報すると告げましょう。ほとんどは通報すると言えば退散します。

 

乗車後も滴滴で予約した車は滴滴が指定するルートで走ります。自身のアプリ上の地図で確認しながら、規定のルートで走っているか確認するようにしましょう。

 

降車時はアプリ上で電子マネーで支払いができます。金額はアプリ上に表示されます。それにしたがって支払うか、交通カードを使ったりしましょう。

メーターやアプリ上の金額以上の額を請求された場合は支払いを拒否し、車が止まらないようなら、やはり110番通報すると言えばたいていは降ろしてくれます。

 

よく降車時の金額で喧嘩になり、殴ってしまったりして逮捕される日本人が多々あります。決して喧嘩せず、納得いかなかったり、トラブルになりそうなら110番通報するようにしましょう。

喧嘩して殴ってしまった場合は拘留されます。

詳しくは「2018年より喧嘩に対する処罰が厳しくなっております。」でご確認ください。

 

また交通カードが使用できないタクシーは100%偽タクシーです。この場合、料金の支払い義務は発生しません。たまに交通カードは機器の故障で使えないという運転手もいますが、その場合も上海市の条例では支払い義務は発生しません。

 

正しい知識を持つことで、被害を未然に防ぐことはできますが、やはり重要なのは「自分は大丈夫」と考えないことです。

中国ではどこにでも危険があり、トラブルが待ち構えています。正しい知識を持つとともに、自分は大丈夫と考えず、いつでも危機意識と緊張感を持つことが大切です。

滴滴利用時には十分注意を払って利用するようにしましょう。