竹筒ミルクティーに注意。衛生問題で営業停止も

●情報

 

ちょっと前にネットなどで話題になった竹筒に入ったミルクティー。家族帯同の配偶者のTwitterなども多数ツイートされています。

 

©小本書より

 

最近一部の竹筒ミルクティーで衛生に問題があると話題になり、4月10日には浙江省杭州市の観光地で竹筒ミルクティー販売業者が市場監督局により営業停止処分となりました。

 

この業者は使用済みの竹筒カップを使いまわしていました。しかも洗浄では流水を使わずバケツに溜めた水ですすぐだけで、乾燥もきちんと行わずカビが生えている竹筒を使用し、購入者が発見して通報した形となりました。

 

 

 

実際に市場監督局が通報のあった店を調査し、現場を確認して営業停止処分としました。

 

 

最近のミルクティー市場はちょっと前の一大ブームも去り、簡単に開業できることから多くの店ができましたが、実際は赤字続きとなり数か月で閉店していく店が多くあります。

 

また供給過多から生き残った店側も、いわゆる「映え」を狙って派手にデコレーションしたり、今回のように竹筒を使ったりと工夫した結果、原価が高騰し倒産する事態となっており、最近では大手のミルクティーチェーン店も倒産しました。

 

高騰する原価を抑えるため、竹筒を使いまわすという発想は、食品衛生意識の低い店であれば容易に思いつくでしょう。

実際、飲食店の皿やコップは使いまわしているわけで、これだけで問題とは思わないのですが、竹という素材の性質、吸水性などを考えれば、きちんと流水で洗浄し、煮沸消毒などを行ったうえでしっかりと乾燥させることまでやっていれば問題はないのかとも思いますが、さすがにバケツですすぐだけできちんと乾燥出来ていなければカビが発生するのは当然です。

 

ただ竹筒カップの見た目として青竹を使うからこそのきれいな緑色と、青竹の香りを楽しめるわけで、やはり使いまわしは商売としては下手なのかとも思います。

 

現在ミルクティー業界はブームが去ったことで売り上げも下がり、多くの店が倒産する中で、生き残った店は必死に試行錯誤していますが、そこに食品衛生が伴わなければ意味がありません。

 

この竹筒問題は多くの都市でもネットで問題視されており、万が一、カビの入ったカップで子供がミルクティーを飲めば、お腹を壊すだけでなく、場合によってはアレルギーを発症したり、すでにアレルギーをお持ちのお子様であればショックを引き起こす可能性があります。

 

確かに竹筒ミルクティーは見た目にも面白く、WechatやTwitterに出したい気持ちはわかります。

しかしその裏では衛生管理がきちんとできていない状況があります。

 

そもそも使いまわしでなく新品の竹であっても、使用される竹筒の安全性は疑えばキリがありません。

きちんと消毒しているのか、洗浄は大丈夫か、洗浄後のすすぎは大丈夫か、どのような方法で殺菌し、どのような洗剤で洗っているのか。漂白剤なんか使っていないよねなどなどキリがありません。

そもそも洗っているかどうかもわかりません。

 

WechatやTwitterのいいねを求めることを優先するか、子供の健康を優先するかは購入者の判断によりますが、たとえ観光地で有名な店であっても、ここ中国においては多少は疑うことも必要ではないでしょうか。

 

特にお子様連れの方は自然の素材を使ったものには十分気を付けなければいけません。

たとえ自然のものではなくPP素材のものでも、中国では規定により食品に使えるものを明確に指定しており、一般的には「食品級」記しております。

 

外も暖かくなり外出する機会も増えて、「映え」や「いいね」を求めて散歩したくなる季節ですが、中国にはミルクティーでさえも落とし穴があります。

 

特にお子様連れの方は十分注意してください。

 

 

 

 

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