2012年小姐トラブル(脅迫)STCC対応総括

2012年STCCは数多くの小姐とのトラブル相談を受け、対応しましたので、ここで本年の傾向を事例をいくつか紹介いたします。

 

●2012年対応件数

 

相談件数:113件(内裁判案件2件)

 

相談回答による対応62件(内46件は手遅れ状態)、STCC提携企業による実務対応51件

 

小姐の要求額が10万元以上の案件で、相談のみで自力解決した際の小姐への被害額:平均73500元(5万元から15万元)

 

小姐の要求額が10万元以上の案件で、STCC提携企業による実務対応での被害額:平均8350元(0元から12000元)

 

2011年の小姐要求額:5万元から15万元

2012年の小姐要求額:20万元から50万元

 

今年の傾向として、ボトル代の高騰から、ノルマが高額であるにも関わらず、店の客数は減少している中、小姐達はノルマ達成できず報奨をもらえない現状で、小姐は直接日本人からまとまったお金を取るようになったようです。また家の購入を目的としている小姐は、不動産価格の高騰も重なり、かなりの額を要求してきています。

 

しかもその目的達成の為に、法を無視した行動に出る小姐が多く、実際に高額を手に入れた小姐が、別の小姐に手法を伝授しています。

また最近は小姐のケツモチを商いにする中国人も現れ、ただの高額請求が脅迫や恐喝にその姿を変化させています。

 

●事件実例

1、家に勝手に住み着いた小姐からの脅迫(上海)

 

KTVで知り合った小姐が、大家さんの意向で家を出ることになり、1週間の約束で男性の家に転がり込み、そのまま住み着いてしまった。家を出ていくように言うと逆切れし、大暴れ。やむ負えずそのまま数カ月が経過。その間肉体関係はあり。

 

ある日、女性が日本から届く荷物の伝票等から日本の家族の連絡先をメモしたを発見。

彼女に出て行くように言うと「出ていくなら20万元下さい。あなたは私を遊んだ。会社と日本の家族に言うぞ」と脅迫がはじまり、それを拒むと、小姐のケツモチと思われる中国人が現れ「手切れ金10万元と彼女の新し家の最初の費用と1年分の家賃20万元を出せ。出さないなら明日会社に乗り込む。会社にばれたらどうなるかわかるよな」と脅されSTCCに相談。

 

緊急性が高いのと、悪性が高いこともあり、STCC提携企業が実も対応を行い、結果として即日退室、手切れ金5000元のみで解決しました

 

2、弁護士立てて15万元の手切れ金で解決したのに、再び脅迫が再開(無錫)

 

高額の手切れ金を要求され「払わないなら会社に行く、日本の家族に言う」と言われ、地元の弁護士に相談。弁護士が間に入って15万元で和解成立。和解協議書を作成した。

 

しかしその数ヶ月後、「あなたが和解内容をやぶった」と突然言い出し、再び10万元の要求が始まる。
再度弁護士に相談するが、解決方法が見つからないまま、会社に突然現れ、会社内で暴れ出し、会社の従業員に知れる事になる。

家族への発覚を恐れた彼は、STCCに相談。提携企業が実務対応する事になる。

すでに会社に知られた相談者は、会社の命令で日本に強制帰任となったが、日本側への脅迫が続く。

話し合いに応じない小姐はその脅迫がエスカレートしてきたため、STCC提携企業は彼女の過去の違法行為を調査し、その結果を持って、女性を告発し行政拘留となり、脅迫が終わりました。

 

このように弁護士入れて和解しても、色々な理由をつけて要求してくる小姐がいます。

 

3、妊娠した小姐からの脅迫パターンA(上海)

 

毎月出張で上海に来る相談者はKTVで知り合った女性をお持ち帰りし、1度だけ関係を持つ。

 

その翌月、上海に出張で来た相談者は再度彼女に連絡をすると、彼女から驚きの言葉を聞かされる。

 

彼女は「今私は仕事をしていない。あなたが来るのを待ってた。今夜会えませんか」と言いだし、夜女性と会う。

すると女性は「私は夜の仕事をして、あなたが初めてのエッチの相手だった。あなたと初めて会ってエッチしたときに妊娠した。この前病院で検査した。」と病院の検査資料を見せられた。さらに女性は「あなたの子供が産みたい。奥さんと離婚して私と結婚して」と言い出す。

相談者は「それは無理だから病院代私から下ろしてほしい」というと女性は泣きだし「あなたは私を遊んだ。私の体は傷ついた。責任とって!」と騒ぎだす。

女性は続けて「賠償金として15万元、病院代15000元下さい。くれなかったらあなたの会社と奥さんに相談する」と言い出す。

 

後でわかった事だが、女性は相談者と関係を持った日に相談者がシャワーしている時にカバンから名刺を盗み出し、パスポートの身分証欄と連絡先のページを写真に撮っていました。

 

恐怖を感じた相談者はSTCCに相談。提携企業が実務対応しました。提携企業の調査の結果、女性は確かに妊娠していましたが、すでに他の複数の日本人からも合計で23万元受け取っている事がわかり、また女性のお店での番号と勤務記録から女性の実家を抑えて、提携企業が女性に対し警告を行い、脅迫は収まりました。

 

4、妊娠した小姐からの脅迫パターン(上海)

 

上記3と同じ状況で、日本人男性は誰にも相談できず、女性に慰謝料として10万元渡しました。

その際に、和解協議書とお金の受け取りに関する受領書を作成し、双方サインして終了したかに思えました。

 

2ヶ月後、突然会社に速達が届き、中身は弁護士書簡でした。

内容は「あなたが認知した子供の堕胎手術の影響で、彼女は2度と妊娠できない体になりました。つきましては慰謝料として50万元請求し、法的処置も行います。」というものでした。

 

彼はただの脅しと思い、無視を続けていると3週間後会社に裁判所からの訴状および開廷伝票(出廷命令書)が届き、急遽知り合いの弁護士に相談。弁護士の話だと最初にお金を渡した事が、認知した証拠となり、50万元までは払わなくとも30万元くらいの判決が出る場合もあり、また裁判中は民事訴訟法231条の適用で出国停止になると言われ、弁護士としてはどうしようもないと言われ、STCCに相談に来ました。
訴状および開廷伝票が届いた時点で民事裁判は必ず行われるので、本案件の対応方法としては、裁判を止めるか、取り下げるかしか方法はありません。

 

そこでSTCC提携企業は対象の小姐の調査を行い、各種証拠をつかんで、合法的に裁判を一旦停止させ、その後その証拠を元に原告側と交渉し裁判を取り下げました。

 

妊娠案件の場合、不用意に慰謝料を払ってしまうと、その後、合法的に請求される場合があります。

妊娠で脅迫された場合は一人で解決しようとしないで必ず相談してください。

 

STCC提携企業の妊娠案件対応の場合、そのほとんどが一銭も払わず解決しております。、お金を渡すこと自体が今後のトラブルの原因になってしまうためです。

 

5、小姐の旦那(恋人)と名乗る中国人男性からの脅迫(シンセン)

 

KTVで知り合った女性と交際し1年。ある日突然、日本人男性の携帯電話に中国人男性から連絡があり、「私のお前に強姦された。警察に通報する。捕まりたくなかったら20万元の慰謝料を出せ。」と連絡があり、脅しと無視していると、今度は会社にFAXで「○○氏は私の恋人をレイプしました。私はこれから警察に通報する予定ですが、○○氏の将来も考え話し合いたいと思うのですが、○○氏は一向に話し合いに応じてくれません。このまままでは□□社の○○氏として公安に通報します。」

 

これを見た会社の上司はSTCCに相談。

本人と面談の上、STCC企業が対応し、被害者の社会的地位と被害を防ぐ事が出来ました

 

6、交際していた女性からの高額手切れ金要求(上海)

 

KTVと知り合った女性と3年交際し、日本へ帰任が決まる。

男性は女性に「帰任が決まったため、このまま交際を続けられない。これからも定期的に上海に来るから安心して」と伝える。

しかし女性は「これから私の生活はどうする!あなたがこれから上海にくる保証はない。先に30万元払って!払ってくれないなら会社に全部話し、奥さんにも話す。そうすれば会社もクビになって、奥さんとも離婚するから、私と上海で生活できるでしょ」と言い出し喧嘩が始まる。

翌日彼女は自分の両親を連れて会社に来て騒ぎ出したため、STCCに相談。

STCC提携企業は30万元が妥当な金額ではないという部分と、彼女がやってしまった会社での騒ぎとを考え、これらが中国の刑法に触れている事を説明、また実際にネットワークを使って事件化し、派出所内で彼女と5000元で和解しました。

 

 

このような相談は毎月10件以上あります。その背景には中国の社会不安、お店での高額ノルマ、ボトルの値上げ等による客の減少、反日による客の減少などが作用し、発生件数が増加しています。

また実際に現金を渡してしまう方もいる為、それに味をしめた小姐が再犯しているのも事実です。さらにその話を聞いた別の小姐も真似をしています。

一昔前であれば1万元渡せばそれで収まっていた物も、最近では払った事を理由に更に請求したり、家の購入目的で必死に高額を取りに来る小姐もいます。

また中には弁護士やSTCCが間に入る前に、行動を起こし、代理人ではなく、直接本人との交渉に持ち込もうと努力する小姐もいます。

これを苦に上海で自殺した日本人もいます。

 

小姐は無知な上で行動してきますから、その行動は常識の範囲を大きく超える場合がほとんどです。

 

我々は自身のネットワークで公安での対応も可能ですが、通常は民事と言う事で、警察では解決できない事も彼女たちは知っています。

 

中には5年交際していたにもかかわらず、事件が発生しSTCC提携企業が調べて、初めて女性の本名と誕生日を知る方もいました。

 

KTV女性との交際を全て否定するわけではありませんし、全てがと言うわけでもありませんが、必ず相手の身元と自身の個人情報の流出には十分に注意し、自らが防衛策を取ってください。

対応に当たって99%の人が「噂和聞いていたが、自分がこうなるとは思わなかった」と言います。

 

彼女たちも知恵をつけてきていますし、ケツモチも現れています。

 

事件が起こってからでは、手遅れになるケースが多くなってきています。脅迫のような兆候がありましたら、早めに同僚、上司、専門家に相談し、早めの対応を心掛けてください。

 

 

STCC相談窓口soudan@stccenter.net

小姐脅迫事案専用窓口xj@stccenter.net

緊急時応対電話:+86-158-2102-0110