妊娠したKTV小姐からの請求脅迫事例

●内容

 

上海日系企業に勤めるAさん。接待で行った日式KTVのC店で知り合ったW小姐と交友関係を深めていました。関係を持って半年後、W小姐から「妊娠した。貴方の子です。どうする?」と連絡がありました。

 

日本に妻子のあるA氏は子供を生ませるわけにはいかず、堕胎を進め長寧区の病院に同行しました。

検査の結果妊娠10週目ということがわかり、堕胎手術の予約をしました。

 

しかし、A氏は計算が合わないことに気がつきました。

彼女が妊娠したであろう時期はA氏は地方に長期出張していたのです。

 

A氏はその事を彼女に問い詰めると「あなたひどい!私の体壊れた!弁償して!」と切れられました。

さらに「慰謝料として5万元ください。くれないなら会社や日本の奥さんに相談する」と脅迫しました。

 

その数日後、上海のA氏の会社に1通のFAXが届きました。

内容は「私はA氏の中国現地妻です。私はA氏に無理矢理妊娠させられ、しかも手術台も慰謝料も払ってくれません。どうしたらいいですか」と言う内容でした。

 

A氏は上司に呼び出され事情を説明するよう言われ、病院のカルテ等を見せ、出張の記録とも照合しましたが、逆に「お前は出張に彼女も連れて行ったのか!」と逆に問い詰められ、困ったA氏は当社に相談されました。

 

●当社の対応と結果

 

当社で面談したA氏は嘘を言っているようには思えず、また出張記録とカルテがあることからお受けしました。

まず出張先のアテンドをした現地中国人とコンタクトをとり、A氏が間違いなく一人であったことを証言してもらいました。

 

次にW小姐について調査を開始しました。

 

すると、W小姐には本命の日本人留学生の恋人が居る事が発覚。また聞き込みによりW小姐は同様の内容の要求をC店の自分の顧客5名に行っている事が判明しました。
当社はこれら5名とも連絡を取り、事情を聞きました。実際、肉体関係はあるものの、5名のうち3名は、妊娠の時期に日本や地方に出張していました。

 

当社は5名の駐在員にも協力を頂き、それぞれ写真を提供してもらいました。5名の駐在員もA氏同様、困り果てていたので、まとめて当社で対応する事で、協力いただくことが出来ました。

 

当社調査員は頂いた資料を持って、W小姐の勤めるC店に行き、W小姐を指名しまた。

 

調査員は彼女に5名とA氏の写真を提示し、どういうことか説明するよう求めました。

 

W小姐は「私知らない。日本語よくわからない」と一点張り。

調査員は「おなかの子供はG大学に留学しているF氏の子じゃないのか!きちんと説明し、もう請求しませんと誓約書にサインすれば、この件はなかったことにしてあげる。知らないと言い張るのであれば派出所で話すか。」と目の前でC店を管轄する派出所の友人に仲裁室の使用のお願いをしました。

 

W小姐は「ごめんなさい。妊娠はF氏の子供です。だから派出所に行かないでください。誓約書にサインすれば大丈夫ですか」言うので、調査員は「脅迫したことを認めるんだね。ならこれにサインしなさい」とサインさせました。

 

その後、彼女の証言で脅迫計画は留学生のF氏が金銭目的で妊娠した事をきっかけに彼女にやらせたことがわかりました。

 

一応これでA氏と5名の無実が証明されたのですが、当然これだけでは彼らの信用と会社での立場は回復しません。

 

そこで当社はこれらの録音と証拠、誓約書を持って、C店を管轄している派出所の友人にアポを取り、同時に出入境(外事公安)の友人も同席するようにお願いし、打ち合わせをしました。

 

第一目標はAしと5名の信用回復。

そこで派出所の友人の提案により、これを脅迫事件として処理をし、事件案件受理票を発行する事になりました。またそれと同時にW小姐を拘留。

その後、外事公安はF氏に出頭命令を出し、それを無視したF氏を逮捕送検しました。F氏は10日の拘留後、強制送還になりました。

 

これらの事件受理と送検記録を持って当社と外事公安の’友人はそれぞれの会社に赴き、事情を説明。

それぞれ「接待で使ったときにW小姐と知り合った。その際、酔った勢いで名刺を渡してしまった。今回留学生F氏との間で妊娠し、F氏が金銭目的で彼女が持っていた名刺からA氏を含む6名をピックアップし、脅迫をした」と言う事で、事件に巻き込まれたと言う事にしました。

 

●参考

 

最近、こういうようなKTV小姐による脅迫が非常に多くなっております。帰任に伴う別れによる手切れ金騒動、妊娠騒動など、一部KTVでは女の子の間で「私は●●して、お金もらった」などと日本人から金を巻き上げた話を自慢し、周りに方法を教えているようです。

 

彼女たちは、お金を取ることに躊躇はしません。またこれが脅迫であると言う認識もありません。ただ「こうやったらお金を取れる」と言う事しか理解していません。

 

中には「気がついたら彼女が日本の家族の住所を書いたメモを持っていたとか、いつの間にかに会社の名刺をとられていた」と言う事で、恐怖を感じ、当社に相談される方も居ます。

 

最近では他でも書きましたがG社のK氏のように日本人詐欺師と小姐が組んで金を騙し取とっていると言う報告もあります。

 

何か違和感や、危険を感じたら、事が大きくなる前に、一度ご相談ください。

 

[上海DMC探偵事務所より]