客引きに連れられてボッタクリ被害事例

●トラブル内容

 

出張で上海に来たAさん。夜、日本式クラブで飲み軽く酔った状態で宿泊先の上海賓館に向かいました。
ホテルの近くでタクシーを降り、コンビニで飲み物を購入しホテルに向かいました。
ホテルの前に着いたとき、中国人男性が「マッサージあるよ。かわいい子いるよ。安いよ。」と日本語で声をかけてきました。

 

Aさんは「現金の持ち合わせがない」と言うと中国人男性は「大丈夫、カード使えるね」と言いました。

 

酔っていて疲れていたAさんはカードが使えるという言葉で、金融機関の信用があるなら大丈夫と思い中国人男性に「いくら?」と聞いてしまいました。

中国人男性は「1000元でいいよ」というのでAさんは「高い!500元」と交渉を開始しました。

中国人男性は「600元でいいよ。日本円で1万円ね」と言い、Aさんは1万円という言葉を聞き日本の相場と比較し同意しました。

Aさんは中国人男性の言われるまま一緒にタクシーに乗り込み、30分後、マッサージ店に着きました。

 

個室に案内されマッサージを受け、その後マッサージ小姐がAさんの股間を触り、「ここもマッサージ」と日本語で言われ、その流れで性行為もしてしまいました。

(上海ではまじめなマッサージ店よりこういう行為のあるお店の方が多いのが実態です)

 

70分後お会計。伝票には2100元と書いてありました。

 

中国語のできないAさんは呼び込みの中国人男性に来てもらい事情を説明。

 

しかし中国人男性は「マッサージ600元、本番1500元。ちゃんと払うね」と言われました。
Aさんは性行為をやったという負い目もあり、カードで払うと伝えると、中国人男性は「じゃあちょっと部屋に戻って」と言われマッサージの個室に戻りました。

 

すると、突然5人の男性が部屋に入ってきてAさんを囲いました。

 

呼び込みの中国人男性が「カード出して」と言うので、カードを出しました。

 

すると中国人男性が「暗証番号は」と言うのでAさんは「店で使うのに暗証番号はいらない」と言うと
中国人男性は「うちの機械子のカードだめ。ATMでお金出す」と言いました。

 

Aさんは「冗談じゃない!教えない!」と言うと、中国人男性は「じゃあお前の会社に払ってもらう。セックス代として請求書送る」と言い出しました。さすがに会社に買春行為を知られるわけにはいかず、暗証番号を言ってしまいました。

 

30分後、カードが戻ってきて開放されました。

 

Aさんはすぐにカード会社に電話をしましたが、カード会社にどういう状況でお金を出したのか、現地警察への届けは済んでいるのかを聞かれ、当然買春行為を言うわけにはいかず、また警察に届ければ自分も捕まると思い、何もできませんでした。

 

ホテルの部屋に戻りネットでカードの履歴を見ると、なんと海外キャッシングでCNY20000元、日本円で約30万円出されていました。

 

●結論

 

上海ではボッタクリは減少傾向にあり、昔ほどひどくはないが、まだまだ存在します。

 

とくに南京東路、静安寺、上海駅、日本人がよく使うホテル(上海ホテルや虹橋ホテル、新錦江、日航、ホリデーイン)周辺では、日本語による呼び込みによる被害が多発しています。

基本的に呼び込み=ボッタクリというのは上海に住んでいる日本人では常識ですが、出張者や旅行者は日本語で声をかけられ日本語ができるならと安心してしまう傾向があります。

警察も買春した日本人を守ってはくれません。逆に「治安管理処罰条例」により拘束される可能性もあります。

十分気をつけてください