封鎖や隔離、健康コード黄色などの給与支給基準は?

●情報

広州などで新型コロナ感染拡大している中、封鎖地域も拡大され、意図的に健康コードが黄色に変化させられるなど、従業員が出勤困難な状況が発生しております。

 

以下、防疫措置中の給与支給に関して状況に応じた支給基準をお伝えします。

 

1、居住小区が封鎖された場合。

政府が指定した封鎖措置の場合、給料は支給されます。しかし小区や村などが自主的に封鎖した場合は給与の支給義務は発生しません。後者の場合は従業員と協議の上、有給休暇を使うなりすることをお勧めします。

 

2、従業員が密接接触者として集中隔離された場合。

従業員に過失が無く接触者となり隔離された場合は給与は支給されます。しかし過失があった場合、例えば感染者と知っていて近づいたり、営業停止中であるはずの店に行って感染者と接触してしまったり、宴会禁止地域で宴会して、中に感染者がいたために接触者となった場合など、本人に過失があった場合は支給されません。

 

3、健康コードが黄色に変わったため出金できない場合。

防疫規定に違反していない場合は、職場が出勤拒否しても、政府の規定による出勤禁止であっても、防疫の為であるため給与は支給されます。

但し従業員が意図的に封鎖地域に侵入したり、PCR集団検査拒否、違法行為、上記2の過失理由などにより黄色に変化し出勤できない場合は給与は支給されません。

広州の場合は現在特殊な理由で黄色に変化する場合があります。(詳しくはSTCCメンバーズ記事参照)

この場合は政府によるものなので給与は支給されます。

 

4、両親や家族が隔離中の小区に住んでおり、お見舞いや物資運搬等で侵入し、隔離となった場合。

封鎖地域への進入は防疫規定により禁止されており、違法行為に当たるので給与は支給されせん。

 

5、PCR集団検査地域に住んでおり、検査の為に出勤できない場合

政府の要求に応じたPCR検査ですので、防疫のためのやむを得ない状況ですので、給与は支給されます。

但し指定地域でなく、個人でPCR検査を受けるための休暇は支給の必要はありませんので、従業員と協議されることをお勧めします。

 

6、会社が在宅勤務を命じた場合

在宅勤務であっても労働契約に基づき、正常な給与を支給しなければいけません。減額等はできません。

 

7、職場が封鎖されたり、感染者が出て出勤および業務が停止した場合。

会社は1か月以内に正常な給与を支給しなければいけません。支給が1か月を超えてしまう場合は80%の生活補償費を支給しなければいけない。但し最低賃金を下回ってはいけない。

 

8、政府指定の隔離期間が満了した者に対し出勤を拒否した場合

会社は労働契約に基づいた正常な給与を支給しなければいけません。

 

9、中高リスク地区での勤務を命じられ、それを拒否した者に対する処分は可能か?

会社は処分することができません。但し、業務内容が中高リスク地区への物資輸送や、防疫または中高リスク地区内の住民の為に必要不可欠な業務の場合、従業員は会社の命令を拒否することはできません。

 

10、従業員が政府指定の感染防止措置や防疫措置をやってくれない場合の従業員の解雇

解雇できます。この場合の政府指定の防疫とは治療、医学観察、医学検査、隔離等を拒否して出勤し、会社の業務に影響した場合などを指します。

マスクしないからとかは解雇できませんが、会社内にマスク着用など明確に提示し、それを守らない場合は就業規定違反として処分は可能です。

 

現在広州では部分的ロックダウンなどを実施しております。また理不尽な健康コード黄色もあり、従業員は給与が支給されるか不安に感じている場合もあります。

基本は政府指定や政府要求の場合は無条件で支給。従業員に過失がる場合は無支給もしくは協議となります。

総務人事担当者は従業員の休暇理由を正確に把握し、状況に合わせた給与支給をされることをお勧めします。

 

 

 

 

※※STCC記事の無断転載、無断リンクは硬く禁じております。

Wechatはもちろん、LINE、ツイッター、フェイスブック等も含めたSNS、いかなる運営会社のブログ、掲示板、ホームページ、社内ネットワーク、クラウド、電子メール、SMSへの記事の転載やリンクも禁止しております。(トップページを除く)

また記事をスクリーンショットした画像の配布や発信も固く禁じております。

今後も適切な情報を中国で滞在する日本人に発信するため、無断転載、無断リンクに関するSTCC規定をご理解下さいますようお願いいたします。

無断転載、無断リンクに関する注意はこちら→「上海STCCの無断転載、無断リンクに関して