上海で露店が再開。一部偽情報も。

●情報

上海では夜の経済活性化(陪酒小姐のいるKTVや性風俗を除く)を狙い、 規制を緩和し、先週より露天商を再開し大盛況となっております。

魔都上海の経済は夜に有りとでも言うかのごとく、各地の指定場所で露店が再開しています。

 

一昔前は上海の夜は露店(屋台)が当たり前で、私もキンキンに冷えたサントリービール(当時2.5元/瓶)を片手によく利用していました。

しかし、数年前より違法建築の撤去や街の浄化作戦により壊滅。上海の夏の風物詩は消えかけていました。

それが新型コロナの影響もあって、経済活性化の一環として規制を一部緩和し、露店が復活することとなりました。

 

但し昔のように自由(やりたい放題)な露店ではなく、決められた場所、決められた申請、決められたごみの処理等の管理下での再開です。

上海市城管執法局は「上海市城市管理行政執法局関于優化営商環境的指導意見」を発布し、露天経営に関して「軽微免罪」制度を導入して露店の営業を事実上許可することとなりました。

 

とは言っても、昔の水城路のように歩道を露店が占拠し、挙句の果てには車道まで飛び出し、仙霞路と水城路の交差点の中まで店を出すなんて言う事は許されません。

今回露店が出せる場所は区政府と関係部門が設置した場所や、各街道や鎮が指定した通称「赤線」の中でのみ可能で、店主は開店時間、場所と営業範囲等を城管や食品安全部門、消防等に申請し、規定に符合した場合のみ許可が出るというものです。

 

日本人でさすがに露店を出す人はいないと思いますが、例えば飲食店経営者で露店への出店を考えている場合はこのような形での許可を得て、市集的管理規定を遵守しなければいけません。

 

ではどこに露店が出るのかという問題ですが、現在は静安区の安義夜巷などがあります。他にも錦江楽園などでもあり、区政府の正式発表を調べなければいけません。

 

現在、以下のような露店開催場所情報が出回っておりますが、これは全て偽情報ですのでご注意ください。

※「摆摊(BaiTan)=露店、屋台」

 

こういう偽情報が出るという事は、市民の関心も高いという証拠で、昔ほどではありませんが、また一つ正しい夜上海の選択肢が増えるのは楽しい事です。

ただ、露店を利用するに当たっては注意も必要です。

 

私の実経験より注意事項をお伝えします。

 

1、きちんと価格の提示があるか。もしくは市場価格に合致しているかを確認しましょう

2、飲食屋台や露店街を散策するときはスリに注意しましょう

3、露店で食事をする際は置き引きに注意しましょう

4、立小便、野糞は禁止です。きちんとトイレの位置、トイレを貸してくれる商店の場所を確認しましょう

5、昔と違って現在はゴミ問題は厳しくなっております。テーブル周りへのポイ捨ては禁止です。たとえ周りがやっていても、日本人としてゴミはテーブルの上でまとめるようにしましょう。ゴミ箱が設置されている場合はゴミ箱へ

6、食べながら、飲みながら歩いている人が多くいます。ぶつかれば服が汚れますし、また逆に加害者になる場合があります。必ずトラブルに発展しますので、「ながら歩き」は要注意です。

7、小さな赤貝のような貝を料理している店があるかもしれません。「毛蛤」というのですが、昔は露店で良く見る料理で、お湯にちょっとしゃぶしゃぶして酢につけて食べるもので、ビールによく合うのですが、現在はこれは決められた店でのみ料理販売可能なものです。今でもそうですが赤貝などは肝炎の原因菌が含まれている場合があります。その為、毛蛤で上海では肝炎が広がってしまいました。もし露店で毛蛤を見ても食べないようにしましょう。美味しいのですが我慢です。

8、酔い蟹、酔い海老など、生きた甲殻類を白酒に漬けて酔わせて食べる料理がありますが、寄生虫がいる場合が多くあります。露店では白酒等に漬けていても生食は避けるようにしましょう。

9、中国に来たばかりの人は露店で食事をすると99%お腹を壊します。胃袋がまだ清潔な日本仕様の方には厳しいと思います。最低でも中国に半年以上滞在し、胃袋を中国仕様に変えてから露店に挑戦してみてください。

10、露店で売られている商品の中には偽物も多く含まれております。衣服などでは使用が禁止されている染料を使用していたり、携帯バッテリーなどは粗悪品も多く、爆発や機器の故障の原因になります。また偽ブランドや偽ドラえもん、偽キティーなどもあります。偽物には手を出さないようにしましょう

11、人が集まり飲食すれば必ず喧嘩もあります。現在の喧嘩に対する処罰は非常に厳しくなっております。相手に手を挙げてしまえば軽微傷でも5日から10日間の行政拘留となります。

相手に殴られて、反撃しても拘留になりますから、喧嘩に遭遇したら速やかに立ち去る。もしくは逃げる。殴られても絶対に反攻せずに警察を呼ぶようにしましょう。現在の上海の喧嘩両成敗は両拘留です。拘留されれば会社に影響を与えますので注意してください。

12、値段交渉は日本人と知られると最初に大きく吹っかけてきますので、必ず中国人と一緒に行くか、もしくは中国が話せることが最低条件です、飲食の露店では問題ありませんが、物品の露店では騙されやすいので気を付けてください。

13、飲食の際は日本語でバカ騒ぎをしないようにしましょう。中国人の中には歴史的観点から日本人を良く思っていない方もいます。ここが外国であるという事を忘れずにマナーを意識して楽しみましょう。

 

他にもいろいろありますが、日本の縁日でも同じです。ゴミ等も含めたマナーを意識して楽しく利用するようにしましょう。

上記注意事項は「こんな?まさか?」と思う事もあるかもしれませんが、かなり事実に則した内容だと思います。ここでも「自分は大丈夫」と思わずに、せっかくの楽しい露店ですから、注意事項を頭の片隅にでも置いといていただければと思います。

 

※ここでいう夜上海や夜の経済は陪酒小姐のいるKTVやBAR、スナック、クラブ、性風俗、賭博を指すものではありません。健全な夜の経済活動を指すものですので、KTV等の規制緩和ではないことを改めて申し上げます。

 

 

 

※※STCC記事の無断転載、無断リンクは硬く禁じております。

Wechatはもちろん、LINE、ツイッター、フェイスブック等も含めたSNS、いかなる運営会社のブログ、掲示板、ホームページ、社内ネットワーク、クラウド、電子メール、SMSへの記事の転載やリンクも禁止しております。(トップページを除く)

また記事をスクリーンショットした画像の配布や発信も固く禁じております。

今後も適切な情報を中国で滞在する日本人に発信するため、無断転載、無断リンクに関するSTCC規定をご理解下さいますようお願いいたします。

無断転載、無断リンクに関する注意はこちら→「上海STCCの無断転載、無断リンクに関して