自転車・電動自転車に乗る方は注意。10月からの新標識

●情報

2022年10月1日の中国の道路交通法改正が行われ、新たな道路標識が追加されました。

 

特に中国に駐在される日本人の多くは会社の規定などにより車を運転する人は少ないですが、日常の交通手段として自転車、電動自転車、シェア自転車などを利用される方は多いかと思います。

 

昨今の中国の大都市では中国人より日本人の方が交通ルールを守らないと言われており、実際に信号無視をする日本人や、車道にまで出てタクシーを止める日本人、交差点など複数人で非機動車道を塞ぐように信号待ちする日本人などを多々見かけます。

また信号無視等で交通警察に捕まり、中国語がわからないととぼけたり、警官に怒鳴られてる姿が撮影されSNSなどにアップされてる動画などもよく見かけるようになりました。

 

数年前までは交通ルールを守らないのは中国人で、「日本人は車が来ていなくても赤信号では横断歩道を渡らない。日本人はルールを守る」と言われていましたが、今では逆転してしまっています。

 

すでに経済で中国に逆転されている中、道徳面でも負けるようでは本当に日本は終わってしまいます。

 

今一度、「日本人はマナーもよく礼儀正しい」という印象を取り戻すためにも、交通ルールくらいは守るようにして下さい。

 

そこで今回追加された標識のなかで、駐在員も利用する自転車、電動自転車にかかわる新標識を紹介します。

 

日本には無い標識もあります。十分気を付けて下さい。

 

なお中国では路面表示より標識が優先されます。

例えば路面表示が直進でも、標識が右折だった場合、標識の右折に従わなけれいけません。

日本にはない道路環境もあります。

今一度交通ルールを守るということを考えてみて下さい。

 

1、電動自転車専用標識

ここで言う電動自転車は非機動車に分類される物を指します。昨今は高出力の電動バイクも販売が開始され、見た目では区別がつきませんが免許証無しで乗れる電動自転車はモーター出力が400w以下、電圧は48v以下、車速は25km/h以下などの規定に準ずる車両(新国標)になります。

それ以外の電動バイクは自動二輪に属し、バイクの免許が必要になります。

※電動自転車でも交通警察発行のナンバー取得が義務になっています。購入から15日以内にナンバーを取得しないと没収されます。

 

新しい電動自転車の標識は自転車のようで、バイクの要素もありわかりにくいものになっています。特徴は中央のふくらみ(たぶんバッテリーを表現)になります。

左から「電動自転車専用道」「電動自転車専用車線」「電動自転車通行禁止」

 

2,歩道に関する標識

上海などでは非機動車道と歩道が分かれている場合が多いですが、地方都市や大都市の一部では非機動車が歩道や車道を走らなければいけない場所もあります。

ここでは歩道を走らなければいけない場合の標識になります。

自転車のマークは非機動車すべてを指しますので、電動自転車も含まれます。

なお歩道では非機動車は降車して手で押して進まなければいけないという原則があります。実際はあまり守られておりませんが、もし歩行者にぶつかった場合はいかなる理由でも非機動車側が全責任になります。

 

下の標識では歩道内での通行区分を指します。

左から「歩行者と非機動車一緒」「歩行者は左側、非機動車は右側」「歩行者は右側、非機動車は左側」

 

 

3,非機動車に対する指示標識

 

先の説明で歩道では非機動車は降車して手で押して進む原則があると説明しましたが、歩道以外の場所で降車して手で押して進まなければいけない場所に設置される標識です。

これまでは「非机动车推行」「下车推行」と文字で書かれていましたが、新道交法では下の標識になります。

このような標識がある場所は主に陸橋などが多いと思います。陸橋では自転車や出力の弱い電動自転車は極端に速度が落ちたり、とくに手で押している自転車と同じ道を進行することになり、こういった方の安全を考慮したものになります。また下りでは速度が出てしまい、改造していない電動自転車のブレーキでは危険であるということもあります。

この標識があったら標識に従って手で押すようにしてください。

 

 

 

先ほど日本人の交通マナーの悪さを指摘しましたが、非機動車に関して言えば中国人も相当マナーが悪く、特に高齢者のマナーの悪さは世界トップクラスです。

免許がなくても乗れてしまうだけでなく、そもそも交通ルールやマナーを勉強していないことが原因と思われます。

しかしわれわれ日本人は幼稚園でも小学校でも義務教育の中で交通安全講習を受けているはずです。

免許証がなくても最低限のルールは知っているはずです。

日本国内でも若者による自転車のマナーの悪さ、電動キックボード問題など議論されていますが、中国において交通マナー遵守は今では一種のブームになっており、経済発展した中国において中国の人たち(都市部)は「次は以前の日本のようなマナーと礼儀を身に着けて日本を追い越そう」と頑張っています。

つまり中国の都市部の人たちの心にゆとりが芽生え始めたということです。

当然SNSによる晒し行為も影響はしていますが。

 

交通マナーは良く目につく部分です。

今一度、世界一の礼儀とマナーの日本人であるということを思い出し、たとえ夜でバカやっても交通ルールくらいは守るように心がけましょう。

 

 

※※STCC記事の無断転載、無断リンクは硬く禁じております。

Wechatはもちろん、LINE、ツイッター、フェイスブック等も含めたSNS、いかなる運営会社のブログ、掲示板、ホームページ、社内ネットワーク、クラウド、電子メール、SMSへの記事の転載やリンクも禁止しております。(トップページを除く)

また記事をスクリーンショットした画像の配布や発信も固く禁じております。

今後も適切な情報を中国で滞在する日本人に発信するため、無断転載、無断リンクに関するSTCC規定をご理解下さいますようお願いいたします。

無断転載、無断リンクに関する注意はこちら→「上海STCCの無断転載、無断リンクに関して