●情報
中国の家庭用給湯器はガス給湯器とタンク式電気給湯器(別荘などの戸建て住宅では太陽光給湯器)があります。
最近ではガス給湯器が普及し、ガス給湯器から台所、洗面台、シャワーなどに配管する部屋が多いですが、配管が面倒だったりして、シャワー室のみにタンク式の給湯器を設置している家庭も多いと思います。
電気給湯器はこういうやつです。
地方のマンションや都市部の投資目的の部屋などではこういった給湯器を使用していると思います。
しかしこの給湯器。定期的に清掃しなければいけないことを知っていますか?
3年清掃しないと中はこんな状況になります。
中国の水は日本の水に比べて硬度が高く、ミネラルを多く含んでいます。
北京は黄河水系の水、上海や蘇州は長江水系の水をつかっています。
中国の川は日本と違って距離も長く、その間に水に溶け込む鉱物も多くなります。
水に溶けやすい石灰岩や黄土高原の黄砂などが含まれます。
電気給湯器はタンクに水をためて、電熱棒で加熱します。
そのため、タンクの内壁には水垢が付着し、電熱棒には石灰などの鉱物が付着します。
またタンク内下部には剥がれ落ちた石化した不純物や水垢がたまります。
そのため多くの電気給湯器はタンク内の上部の水(湯)をシャワーなどに使います。
したがって普通に使っているときは上澄みだけを使っているため内部の汚染に気が付かないのです。
しかしたとえ上澄みとはいえ、雑菌は繁殖しますし、注水する際に汚物を巻き上げるため、知らず知らずのうちに上記の写真にあるような汚い水でシャワーしたり料理や洗い物しているわけです。
当然お腹は壊しますし、抜け毛も増えるでしょう。
また内部の汚れを放置しますと、石化物が溜まり使用できる湯の量が減ったり、温度管理が出なくなったり、場合によっては排気弁(湯気の逃げ道)を塞ぎ爆発したり、電熱棒が異常をきたして電気火災が発生したりします。
昨今では爆発や火災が増えています。
と言っても日本人にとっては爆発や火災より、実はあんなに汚い湯でシャワーしていることの方が衝撃的ではないでしょうか。
そのため汚水シャワーや爆発、火災を防ぐためにも定期的な清掃が必要なのです。
日本でガス給湯器しか使用したことがない人には馴染みが無いものですから、知らない人も多いのではないでしょうか。
特に新しく部屋を借りた時、電気給湯器を最後に清掃した日なんて教えてくれません。
部屋を引っ越したらお腹を壊すことが多くなったり、抜け毛が増えたり、シャンプーの泡立ちがおかしいと感じたら、すぐに清掃するようにしましょう。
一般的には3年に1回、内部を開けて完全清掃(水垢の除去、汚物除去、石化物除去、電熱棒清掃)をしてください。
日常では半年に1回、排水口(熱水口ではない)を開けてタンク内下部にたまった汚水や汚物を出すようにしてください。
完全清掃は専門業者を呼ばなければいけませんので家主や不動産屋にお願いして下さい。
日常のメンテナンスは自分でも簡単にできます。(半年に1回。心配な方は3か月に1回)
1、電源を抜いて給水口の元栓を閉める。
2、排水口を開けてタンク内の水や湯を排水する。
3、排水口を開けたまま、給水口の元栓を開けて注水する。
4、水の勢いで下部に溜まった水垢や汚物が排水される。
5、排水口から出る水が透明になったら給水口の元栓閉めてタンク内の水は空にする。
6、排水口を閉めて、給水口の元栓を開ける。
7、電源を入れて加熱する。
注意
・必ず電源を抜いて作業する
・排水口を最初に開ける際、湯が出ますので火傷に注意が必要です。
・排水口を開けてもうまく水が排出されない場合は、タンク内に石化物が相当堆積していますので業者を呼んで完全清掃をしてください。
・自信がない人は業者を呼んでください。
電気給湯器の外見がきれいでも内部は汚物だらけということもあります。
また日本人にはなじみが薄いタンク式の電気給湯器です。ついタンク内部のことまで考えが及ばないこともあります。
しかし半年も使用すれば内部は相当汚染されます。
他にも飲用水用のウォーターサーバー内もきっとヌメリがびっしりですし、赤(ピンク)色の水垢や雑菌がびっしりついているかもしれません。
ちなみに2年清掃していないウォーターサーバー内部はこんな感じです。
給湯器やウォーターサーバの写真を見て衝撃を受ける人もいるかもしれません。
しかしこれらは中国だからというものではなく、日本でも同じです。
給湯器、ウォーターサーバーなどは定期的に清掃するよう心掛けてください。
特にお子様がいるご家庭では病気やアレルギーの原因にもなります。
定期的に清掃するようにしましょう。
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