●情報
中国が日本に対するビザ免除措置を中止し、その後も再開されていません。
色々と憶測で「まもなく再開」などとデマを言う方もいますが、今のところ可能性はゼロではないものの、中国も何かきっかけを探しているような感じであり、まだノービザは先の話になりそうです。
ただ中国ですからある日突然発表なんてこともありますので中国にかかわる方は常に情報収集が必要だと思います。
さて、そんなノービザ中止の中で、日本人でもノービザで中国に入国できるのトランジットビザ免除です。
しかしこれはあくまでもトランジットですから中国入国後は第三国に発たなければいけません。
つまり日本→中国→第三国→日本という流れになります。
ビジネスや観光利用などでは144時間(6日間)ノービザで滞在できるとはいえ、世界を飛び回るビジネスマンやアジアを巡り旅の途中である観光客であれば問題ありませんが、中国にしか用が無い人にとっては面倒ですよね。
ただこれを使った遊び方もあります。
それがアジアのディズニーランド巡りです。
アジアには3つのディズニーランドがあります。
東京(千葉県)、上海、香港の3か所です。
ディズニーランド巡りであればノービザ旅行ができます。
簡単に言えば東京→上海→香港→日本(最寄りの空港)でノービザで回れるわけです。
香港?と思うかもしれませんが香港、澳門、台湾は144トランジットノービザ措置の対象地域になっています。
したがって中国からこれらの地域への移動は第三国への出発と同じ扱いになるのです。
なのでディズニーランド巡りであればビザ不要となるわけです。
他にも中国-台湾グルメ旅なんていうのもありでしょう。
144トランジットビザ免除を利用する場合は一般の中国入国とは違う部分がありますので注意が必要です。
必要なものは中国から第三国(香港など)へのEチケット。中国国内のホテルの予約票(中国を出る日までの分)。香港など第三国(地域)のホテルの予約票もあれば尚可。になります。ホテルに関しては必ずしもそのホテルに止まらなければいけないわけではありません。必要なのは予約票です。
ディズニー巡り案として、まずは東京ディズニーで遊ぶ。成田や羽田から上海に移動し入国。上海ディズニーのホテルに宿泊。翌日上海ディズニーランド。さらに上海市内観光、蘇州や杭州観光。行きたい観光地で宿泊。上海や杭州、常州の空港から香港へ移動。上海で入国した方は上海(虹橋・浦東)、江蘇省、浙江省のいずれかの空港から出発できます。
香港に着いたらノービザで入国。あとは自由です。香港ディズニーで遊んでも良し。香港観光しても良し。ノービザ滞在期間内であればいつ日本に帰っても大丈夫です。
更にマカオに行って観光とカジノでも良いでしょう。
144トランジットビザ免除を利用した入国の際は注意が必要です。
まず、通常は入国カードを記入してパスポートと一緒にイミグレに提出するのですが、144トランジットビザ免除を利用する場合は入国カードではなく、「臨時入境カード」に記載します。入国カードは不要です。
※臨時入境カードは空港内にボーペンと共に置いてあります。
イミグレもトランジット専用カウンターが端の方にありますので、そこで入国審査を受け、入国スタンプと専用シールを貼ってもらいます。審査時間は状況にもよりますが10分から30分程度でしょう。
また入国後はまずはホテルにチェックインしてください。ホテルで自動的に臨時住宿登記を行います。
また外出時は必ずパスポートを携帯してくさい。中国ではパスポート携帯義務がありますが、一般のビザや居留許可証の人は公安の登録があるので最悪コピーでも許してもらえますが、144トランジットビザ免除の場合はパスポートに貼ってあるシールのみが唯一の証明書になります。
ですからパスポート携帯は必須です。
このようにディズニーランド巡りであればノービザでアジアの3つのディズニーランドを巡ることができますし、中国滞在時間も6日間ありますから休憩も十分とれます。
反スパイ法など懸念事項もありますが、普通の観光で旅程もしっかりと決めていれば特に気にする必要もありません。
夏休みの一つのプランとして考えてみるのも良いでしょう。
一応、STCCですので注意事項もお伝えします。
上海市内は比較的治安は安定していますが、昨今の情勢と経済状況によって、不満を持った中国人による通り魔事件などが多く発生しています。
また反日教育とSNSのバズりの影響で日本や日本人に対する感情の悪化も顕著に現れております。
ただ一般的には日本人であっても差別されることは少なく、変な中国人の集団に近づかなければ大丈夫です。
また中国国内には軍事施設など撮影禁止の場所が多数あります。
不用意な写真撮影、特に動画撮影には細心の注意が必要です。
警官から削除を要請されたら抵抗せずに速やかに削除しましょう。
中国国内は売春、賭博は禁止です。
市内には日本式のスナックやクラブが多数ありますが、これらは上海市娯楽場管理条例によって厳しく管理されています。カラオケ店などで酔って服(ズボン)を脱いだりすることがないよう気を付けてください。
市内には上半身裸で歩いている人やお腹を出して歩いてる男性を見かけることがありますが、これは変態ではなく、中国の日常の光景ですので安心してください。
中国国内で買い物などの支払いは基本的に電子マネーです。日本にいるうちに支付宝国際版やWechat国際版をインストールし、クレジットカードと紐付けしておいてください。
※ちゃんと支払えるか日本で試すことはできません。日本国内でもこれらの支払いができる店がありますが、これは中国の身分証で登録している各APPの国内版のみが使用できますので、APPから見て外国人扱いである日本人は日本国内では利用できませんのご注意ください。
心配な方は中国入国後、空港内に専用カウンターがあり、日本語ができるスタッフもいる場合があります。そちらで確認するとよいでしょう。
市内公共交通は現金が使えますが、タクシーは釣銭を用意していない場合があります。
最近はぼったくりは減少したものの、外国人を狙ったデート詐欺やロマンス詐欺が横行しています。
手口としては出会い系のAPPで語学学習と称して男性を誘い、自分の知っている店に連れ込んで大量に飲食物を注文し、高額な請求が来るパターンです。
これはぼったくりではなく、店は注文通りに商品を提供し、メニュー表通りに請求しているだけなので違法ではありません。
女性と店の関係を立証できなければ泣き寝入りするしかありませんので、出会い系APPは絶対に使ってはいけません。
海外に滞在するわけですから日本とは大きく違う部分が多々あります。しかしどの国でも同じですが「日本だったら」は通用しません。
滞在国の法律、滞在地の条例を遵守し、旅行を楽しんでください。
上海領事館は問題ばかりで頼りになりません。何かあって領事館に電話しても「警察に言って下さい」しか言いません。電話代が無駄になるので何かあったら最初から110番通報しましょう。
上海の110通信センターは日本人であることを英語などで伝えれば、日本語ができる警察官とのマルチ通話が可能となります。日本語でも通報できますので安心して下さい。
自分の居場所を警察に伝える時は周囲の建物や店に必ず住所表記の緑色の看板があります。それを伝えたり、ファミリーマートやローソンの店番号、銀行などの支店名、最悪の場合は通行人ではなく、店や銀行の人に通報してもらうのもよいでしょう。通行人の場合はスマホを盗まれる可能性があります。観光で中国に来てスマホを盗まれるということはほぼ詰みです。
今の中国ではパスポートよりスマホの方が大事ですのでスマホの紛失には注意してください。
上海市内には多くの日本人もいます。
白いワイシャツにノーネクタイ。黒系のスラックスでビジネスリュックを背負っている人は大抵の場合は日本人駐在員です。これらの格好の人が複数人でまとまっていたら100%日本人の集団ですから、何かあったら助けを求めてもよいでしょう。
今回は144トランジットビザ免除を利用した観光の紹介でした。
夏休みの旅行計画の参考になればと思います。海外であることを忘れず、旅行を楽しんでください。
※※STCC記事の無断転載、無断リンクは硬く禁じております。
Wechatはもちろん、LINE、ツイッター、フェイスブック等も含めたSNS、いかなる運営会社のブログ、掲示板、ホームページ、社内ネットワーク、クラウド、電子メール、SMSへの記事の転載やリンクも禁止しております。(トップページを除く)
また記事をスクリーンショットした画像の配布や発信も固く禁じております。
今後も適切な情報を中国で滞在する日本人に発信するため、無断転載、無断リンクに関するSTCC規定をご理解下さいますようお願いいたします。
無断転載、無断リンクに関する注意はこちら→「上海STCCの無断転載、無断リンクに関して」