最近中国で増加してる裁判。KTV小姐と戦う妻たち

●情報

 

KTV小姐によって人生を壊されているのは何も日本人だけではない。

中式KTVの中国人社会でも同じなのだ。

汚職撲滅の一環として、多くの中国高官や役人が逮捕されているのは知っているであろう。これらの逮捕のきっかけとなった情報源もやはりKTV小姐なのだ。

中国人でもKTV小姐にたかられて、財産を失い、小姐が自分の思い通りに客がお金をくれなければ暴露する。地元民でさえ被害にあうのだから、抵抗力がまったくない平和主義の日本人がKTV小姐に騙されないわけがないのだ。ちょっと前では領事館員の自殺も記憶にあるであろう。

 

そんな中、中国人妻は今続々と立ち上がっている。日本であれば夫に浮気された妻が浮気相手に対して慰謝料を請求できる。ただこの前の東京地裁の判決で相手がホステスの場合、浮気ではなく枕営業とされたので、KTV小姐との浮気が法的にどう判断されるかは微妙なのだが…。

しかし中国では現行法下では浮気相手に対して慰謝料を請求する事ができない。今までは結果として夫が家の財産を全て小姐につぎ込み、家庭の経済が破綻したり、金がなくなって小姐に支払ができなくなると、小姐の脅迫が始まり、失業したり逮捕されたりしていたのだ。

しかし最近は浮気した夫の妻がKTV小姐からしっかりと金を取り返している。そんな裁判が中国各地で起こっているのだ。

 

概要はこうだ。

日本でも同じだが夫が小姐のために使い込んでる金は夫の金ではないということ。よく日本の中国夜関係の掲示板に「自分の金を何に使おうと自由」とか「自分の金だ。騙されようが自己責任」なんて書き込みがあるが、これは大きな間違いなのだ。

ここで考えるのが「自分の金」と言っているその金の権利だ。

中国でも日本でも婚姻後のお金は夫婦共同財産である。つまり夫が稼いだ金であっても妻にも権利のある財産と言うことだ。妻にも権利がある以上、権利者の許可なく多額の財産を消費する事はできないわけだ。独身であれば「自分の金」であるが、既婚者の場合は「自分達の金」なのである。当然小姐のために車買うにも妻の許可が必要になるわけだ。

ところが許可をもらおうとすれば浮気が見つかってしまう。だから権利者の同意なく勝手に使っているわけだ。

というわけで、中国人妻はKTVに堕ちた夫を持った場合、この夫婦共同財産権を使って裁判所でKTV小姐に対し「夫が勝手に使った財産の返還請求」を行うのだ。

慰謝料請求ができない中国の現行法下での最大限の仕返しと言うわけだ。

そしてこの裁判は100%妻の勝利で終わる。

上海では夫が小姐に使い込んだお金の返還請求裁判で、KTV小姐に対し50万元の返還命令が出た。他の地域でも使い込んだ金のほぼ100%に近い返還命令が出ている。

 

現在、日本人で日式KTVに堕ちた夫の小姐に対して、中国で裁判を起こした例はない。ただ当然日本人であっても裁判ができる。STCC専属弁護士の話によれば、過去2年分まで返還請求できるという。KTV小姐は脱税しているから所得の記録がない。実際のところ夫からいくら搾取したかを正確に把握する事はできない。しかし裁判官はそのKTV小姐の銀行口座の情況を知る事ができ、生活状況、見込みでの1ヶ月の所得、また家の財産の減り具合と購入したものを差し引いて、おおよそKTV小姐にいくら搾取されたかを算出して、それを基に返還命令を出すとの事だ。

 

KTVに堕ちた夫を救い出し、家族を守るためにはこれも一つの方法なのかもしれない。全てを失う前に立ち上がることも必要な時があるのかもしれないと思う。

そして企業側も社員を中国に派遣する前に、これらをきちんと見せ、駐在員妻にも説明が必要なのかもしれない。

現代は「亭主元気で留守がよい」なんていう時代ではない。一つ間違えれば全てを失いかねない落とし穴が今の中国にはたくさんある。

小姐に堕ち自殺している日本人も報道されないだけで毎年必ず出ている。

ほんの一瞬の気の緩みなのである。この一瞬が戻れないところまで堕ちてしまう危険性があることをわかって頂きたいと思う。

 

KTVに堕ち、小姐に洗脳されている方からすれば、余計な記事を出すなと怒られるかもしれない。

苦情はメール受け付けます。匿名で構いません。そして洗脳から解放してあげます。

日本にいる大切なあなたの家族のために…。