日式KTVやBARで異常な値段のワイン。その真偽と市場価格の調べ方

●情報

 

昨今の上海虹橋エリア等の日本人が多く滞在している地区のBARやKTV、一部スナックなどでワインが異常な高額で販売されています。

本当に高級なワインが1500元から3000元で販売されているのであれば理解できますが、その実態はBARでは数十元のワインを1500元前後と一般販売価格の30倍、KTVでは40倍から120倍で販売されています。(原価比ではなく市場販売価格比)

また某KTVでは偽ワインも多く、価格のみならず人体に影響がある場合もあります。

このようにワインは利益率が非常に高く、KTVの女の子の売上げアップや、アフターで行くBARからバックを多くもらうために利用されています。

 

これらワインに関して、値段に関しては何を言っても「これは輸入品だから」「これはおいしいから」などと言い訳されるだけで何も変わりませんし、買いたければ買えば良いし、この異常な価格が嫌なら買わなければ良いだけで個人の自由ですが、一応市場価格を知っておきたいところです。

また偽ワインだけは絶対に避けたいところ。

 

実はこれらは現場で簡単に調べることができます。

 

中国では輸入食品には必ず中国語でのラベル添付が義務付けられています。このラベルには「中国語での品名」「原料」「輸入元」などが記載されております。(わからない方は日系スーパーで販売している日本の食品のラベルをご確認ください)

ここで重要なのが中国語での品名で、この品名をタオパオ(アプリを入れておくと便利)の検索欄に入れて検索してみてください。

するとその品名のワインの写真と価格が出てきます。タオパオの場合はTMALEからも検索するので最適です。

 

実際に検索した結果をいくつかあげます。

 

1、日本人向けBAR、赤ワイン1600元。結果:商品名、写真一致で販売価格46元。実質35倍。店の言い訳「私は酒屋からもっと高い値段で買っている。私も騙された」

 

2、日本人向けBAR、赤ワイン1400元。結果:商品名は一致するも表のラベルが違う。違う年代でも検索するも同様。偽物の可能性あり。ちなみに正規品の販売価格は62元。仮に本物として実質23倍。偽物の可能性も残るため避けたいところ。店の言い訳「うちは偽者は使わない。あなた嘘言わないで」と逆切れ。

 

3、日本人向けBAR、白ワイン1200元。結果:商品名、写真一致で販売価格80元。実質15倍。店主にわざと「ちょっと高くない?」と言ってみると「上海は家賃が高いから、このくらい設定しないとやっていけない」とのこと。気持ちはわかるが家賃のせいにせず、経営努力して頂きたい。

 

4、日式KTV、赤ワイン1800元。結果:商品名、写真一致で販売価格26元。実質70倍。小姐の言い訳「私の売上げのため」とのこと。これを本人が言ったら駄目だろと感じた。

 

5、大手日式KTVチェーン、赤ワイン1600元。結果:該当の商品なし。明らかに偽物の可能性大。産地と年代で調べても該当なし。京東でも該当なし。偽物ワインの場合の仕入れは15元程度。実質100倍以上。そこでチーママにお願いして別のワインを持ってきてもらう。そこで同様に調べようとするとチーママは激怒。「このようなことはやめてください。」とスマホを取られ逆切れ。明らかに悪意がある。

 

 

このように昨今の上海の日本人に関連する夜の店では、ワインがいろいろな意味で利用されているのだが、値段は本人の価値観の差で違いますし、店がつける値段は店の自由なので、先に述べたように買いたければ買えば良いし、この異常な価格が嫌なら買わなければ良いだけのことです。

しかしこの常識を逸脱した価格設定はこのまま購入者が増えれば更に高くなっていくでしょう。

実際にこの数年で日本人向けの夜の店で、ワインの販売価格は2倍から3倍になりました。上海の経済が発展した結果なのか、日本人が小姐の為に黙って購入し続けた結果なのか、それはわかりません。

しかも偽物ワインは人体にどのような影響を与えるかわからず、少なくとも健康に良くないことは事実です。

これら異常価格のワインも偽ワインも市場監督局や消費者保護中心に言えば、店は行政処分を受ける範囲であることは事実です。

 

こんな状況ですが、少なくとも日本人が夜の店や小姐にバカにされないようにしたいところですね。