陪酒小姐による恐喝事件が急増。しかし情報が無ければ対応困難

●情報

 

5月末くらいから、中国各地でKTV等の陪酒小姐による高額請求及び脅迫が急増しています。

主な請求理由が「妊娠した」「旦那にばれて、旦那が激怒している」「浮気した」「生活を助けろ」です。

「浮気した」「生活を助けろ」は以前からよくあるパターンで、「浮気した」はそもそもが浮気の場合が多いし、「生活助けろ」は今となっては陪酒小姐の方が資産家なので、今回は説明しません。

 

一方、5月末から急激に増えたのが「妊娠した」「旦那にばれた」で、陪酒小姐と知り合ってから半年未満の駐在員がターゲットになっているようです。

 

一連の政府活動によって、KTV等の娯楽施設閉鎖に伴い、急激に増えている感じがあります。

 

妊娠に関しては嘘の場合が多く、知人の診断書を使い、関係を持ったまだ客としての付き合いが短い客に送りつけて、高額請求しています。

また実際に妊娠していても、関係を持った男性全員にメールしています。

 

旦那が激怒しているも、「旦那にばれた。旦那があなたの会社に行くと言っている」などと嘘ついてお金を要求しています。

ただいずれも本人は真偽を確認することができません。確認しようとすると逆ギレされるだけだからです。

 

そもそも既婚者の場合で、陪酒小姐もそれを認知している場合は、中国では「公序良俗に反する関係」「反社会的関係」となり、双方に請求する権利はありません。

 

まして妊娠や旦那にばれたという嘘によってお金を脅し取る行為は、中国の刑法にも違反しており、詐欺罪等にもあたります。

 

しかしながらそれでも昨今は相手の陪酒小姐の情報が少なく、対応ができないものが増えております。

 

その主な原因はWechatです。

 

対応しようにも陪酒小姐に関して、Wechatしか知らないというものが増えており、連絡もWechat、送金もWechatというものばかりです。

 

身分証番号は当然かもしれませんが、本名、生年月日、住所、電話番号、出身地もわからない状態で「恋人」だと言い、素性のわからない相手に家の鍵を渡していたり、家に入れたりと異常な状況になっております。

 

特に携帯番号すらわからないというのがあり、実名登録である携帯番号が無ければ、委任状も作成できませんし、相手と戦うこともできません。

 

「自分は大丈夫」「自分の陪酒小姐は他の小姐と違うから」などと考えて、小姐の情報が無い状態だと、最後に何もできない状況に陥ります。

 

その段階で第三者に相談しても、第三者は何もできません。

 

「恋人」だというのであれば、せめて本名と生年月日(身分証等で確認したもの)と携帯電話番号を知っておきたいものです。

 

また陪酒小姐も故意にWechatだけしか教えないというのも増えているようです。

 

情報が無ければ第三者は対応できません。

これも一つの自己防衛手段です。

 

身に覚えのある方は、最低でも携帯番号くらいは入手しておきましょう。

 

更に家の鍵を渡していたり、同棲や半同棲も家に立て籠もられる場合があり、警察でも力で強行することができませんので、これも対応困難です。

そもそも駐在員の場合は会社が部屋を借りているため、会社の許可しない相手へに鍵を渡したり、同棲するのは間違っていますし、家財道具は家主の財産であります。

Wechatしか知らない相手を部屋に入れるなど間違っており、家具家電などは「どうぞ盗んでください」と言っているようなものです。

立て籠もられた場合は借主である会社や家主が追い出すしか方法はありません。

 

ほんの一時の過ちで、すべてを失う場合もあります。

そういう人を多く見てきました。

どの陪酒小姐も恐喝犯に化ける可能性があるという事を常に念頭に置き、正しい娯楽施設の利用を心がけていただければと思います。

 

 

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