上海の痴漢取り締まり強化に伴う日本人逮捕事件

◆事件概要

 

7月某日夜、上海市長寧区仙霞路の路上において、お酒に酔った日本人会社員3名が路上を歩く中国人女性に声をかけました。その際、お酒のせいもあり、女性の手、背中、肩を無理やり触り、女性が近くの店に助けを求め110番通報されませした。

 

駆けつけた警官が女性の体を触った男性を拘束、目撃者(中国人)に聞き込みを現場で即開始、まわりの中国人は容疑者が日本人とわかると口をそろえて犯行を主張。

 

結果としてその日本人は緊急逮捕となりました。

 

また、同行者の日本人がこの結果に不満を持ち警官に無罪を主張。その際若干口論となったため、警官4人に抑えつけられ、日本で言う公務執行妨害で緊急逮捕されました。

 

残った1人がSTCCを知っていたため、現場より緊急電話でSTCC提携企業に連絡。

スタッフが管轄の派出所に急行しました。

派出所に到着したスタッフは関係機関のネットワークを使い逮捕された二人と接見を許可され事情を聞きました。

本人は女性の体に触れた事は認めたものの、痴漢行為否定しました。

しかしすでに逮捕され、パスポート、携帯電話は警察が押収している状態でした。

 

男性ならご存知と思いますが、日本であっても痴漢の無罪の主張は非常に難しく、何カ月も調査され裁判も長引きます。

 

そこでスタッフはネットワークで女性の身元を即時調査。その結果、仙霞路の某日式KTV勤務であることがわかりました。該当派出所内の知り合いに連絡し、担当警官を提携企業側の知り合いに変更してもらい和解を提案。

 

警察もこれに同意し、女性との交渉の許可を頂き交渉を開始しました。

当初、女性は和解を拒否。

しかしKTV小姐であることが分かっていた、小姐の脅迫対応を数多くこなしている経験より、女性にこのままだとどうなるかを説明。その結果、和解に同意。しかし女性は和解金として1万元を要求。

 

しかし女性の弱みを握っているスタッフは500元で交渉し押し切り、警察も500元の和解金で同意し女性に勧める。

 

結果、その場で500元を渡し、逮捕の取り消しを行ってもらいました。

 

実際問題、女性が狂言だったかは不明、日本人側も犯行の有無は不明ではありますが、このような場合、無罪を証明するのは非常に難しいのです。

またこちら側が日本人とわかると、中国人目撃者は面白がって有ること無いことを言い出し、無実であっても有罪になるケースが非常に多いのも事実です。

痴漢事件のみならず、交通事故であっても、ケンカであってもこちらが日本人とわかると、中国人目撃者は必ず日本人を有罪にする証言を行ってきます。

 

昨今、上海市では地下鉄をはじめ痴漢の取り締まり強化を行っております。

上海に滞在される邦人におかれましては、お酒を飲んでいたとしても、現地法令を遵守し、疑わしい行動を避けるように心がけてください。

 

上海での過去の判例で、日本人の痴漢事件の場合、全て有罪となり、一番軽い罪で15日の行政拘留後、強制帰国及び3年間のビザ発給停止。もっとも重いもので(これは在日韓国人でしたが)、懲役3年の実刑も出ています。

 

痴漢はどうしても無実の立証が難しく、また中国ということもあり反日感情から証言も非常に不利なものになってしまいます。

くれぐれも間違いやすい行動は避けるように心がけてください。

 

[上海DMC探偵事務所]より