防疫期間のビザ2か月自動延長に関するSTCCの解釈(参考まで)

●情報

2月27日に発表され、3月1日に報道された「中国滞在中の外国人、停居留期間満了後2カ月自動延長となる臨時措置」に関してですが、この情報は知っていたものの、決まった確定解釈がなく、これまでSTCCでは情報を出しておりませんでした。

ただこれに関する相談が非常に多く、一つの解釈をここに記します。

 

まず情報自体の真偽に関してですが、はっきり言って不明です。

1つ国家移民管理局のニュースで「国家移民管理局出台十项措施助力疫情防控服务经济民生」の中に「防疫期間中、イノベーション企業活動や科学研究に従事する外国人が保有するビザまたは停居留許可の期限が来る場合…」とあります。

おそらくこれの解釈で色々な状況が生まれているのだと思います。

 

ではこの発表の解釈に関してですが、L・F・Mビザや居留許可を持つ全てが対象とはいかないようです。

というのも記者会見での発表報道を日本語に直訳すると、最初に「新型コロナウイルス防疫の影響で」とあります。次に「間もなく期限が切れ、しかし中国を離れることができない場合」とあります。

 

つまりビザの期限が「感染し病院に入院中、もしくは医療隔離中」、「治療中」、「湖北省などの封鎖地域に滞在中」の人がビザ満期を迎え、医療的処置や封鎖等の防疫処置により出国できない場合は2か月自動延長すると解釈できます。

したがって誰でも放っておけば自動的に延長されるものでは無いと考えられます。

 

つまりもうすぐ期限だけど、日本に帰ると2週間隔離だし、戻ってもまた2週間隔離で面倒くさいけど、2か月自動延長でラッキー!というものではないと思います。

またMビザ等で連続滞在日数の縛りを2か月延長できるものでもないと思います。

以前出入境は「中国の空港、海港は門を閉じません。外国人は自由に出入りできます」と発表しています。つまり随申QRが緑色や黄色の人で、連続滞在日数の縛りで出国しなければいけない場合は「誰も止めませんから、どうぞ出国してください」という事になります。その後、日本での隔離は日本の問題であり、中国の問題ではないという事です。

ただし感染が確認され、医療隔離中の場合は中国側の命令で入院しているわけですから、これは自動延長の対象になるでしょう。武漢など封鎖地域の場合は出国方法がありませんから、これも対象になるでしょう。帰国する国が国境を封鎖し入国できない場合も対象になるでしょう。

自宅隔離中(随申QRが黄色)の人は居委会に報告して、居委会の指示する方法で出国できますから、これは対象外になります。

 

冒頭に述べたとおり、新型コロナの防疫処置の影響で出国できない人を指しています。簡単に言うと随申QRが赤の人を指していると思います。

また新型コロナウイルス防疫の為に必要な外国人材も対象になるでしょう。

 

ただこれも一つの解釈でしかありません。

 

該当する方は必ず出入境管理局に電話もしくはメールでご自身の状況を説明し、この特別処置が使えるかを確認するようにしてください。

 

拡大解釈ができる内容ですので、心配な方や、新型コロナ感染で出国できない方は、必ず各関係当局に問い合わせるようにしてください。

 

 

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